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公開日2025.06.27

Webプログラマーとは? 仕事内容、必要なスキル、年収の目安を紹介

著者:Sky株式会社

Webプログラマーとは? 仕事内容、必要なスキル、年収の目安を紹介

人々の生活にインターネットが根づき、現在ではSNSやインターネットショッピングサイトなど、多くの人が日常的にWebサービスを利用しています。こうした便利なシステムの開発や運用を支えているWebクリエイターの中でも、特に欠かせないポジションなのがWebプログラマーです。この記事では、Webプログラマーの仕事内容や求められるスキル、知識、年収や将来性などをご紹介します。

Webプログラマーとは何か

Webプログラマーとは、WebサイトやWebアプリケーションを作るためのプログラミングを中心に行う職種です。ここでは、類似する職種との違いや具体的な仕事内容について詳しく紹介します。

WebエンジニアやWebデザイナーとの違い

近しい職種としてWebエンジニアやWebデザイナーがありますが、いずれも業務範囲や役割が異なります。

Webエンジニアは、Webサービスの開発、運営に携わる技術者(エンジニア)の総称です。ですから、WebプログラマーもWebエンジニアの一種だといえます。ただ、Webプログラマーが主にプログラミング言語を用いたシステムの実装を担当するのに対し、Webエンジニアはシステムの開発に加え、日々の安定稼働に向けた運用なども業務に含まれるため、厳密には業務範囲に違いがあります。

また、WebデザイナーはWebサイトのUI(操作画面)のデザインを主に担当します。そのため、バランスが良く視認性が高いデザインを行うための知識や、フォント選びや配色などに関するデザインセンスなどが求められます。簡単なコーディング業務を担当することもありますが、基本的にはグラフィックソフトを使用してデザインを行います。UIに関する技術領域にはWebプログラマーと重なる部分があるものの、デザイン担当がWebデザイナー、システムを動かす技術担当がWebプログラマーと区別できます。

Webプログラマーの具体的な仕事内容

Webプログラマーの仕事は、システムエンジニアが設計した仕様書に沿って、Webシステムの開発を行うのが主な業務です。Webプログラマーとしての経験が豊富な場合には、本来システムエンジニアが担当するような、システム全体の設計や管理などの業務にも携わることもあります。

具体例

例として、皆さんがよく利用しているインターネットのショッピングサイト(ECサイト)を挙げてみます。ECサイトでは、欲しい商品がある場合、検索欄でキーワードを入力し商品を検索します。すると、キーワードに合致した商品が検索結果として一覧表示され、その中から気になる商品をクリックすると商品の詳細ページへと移動するのが一般的です。こうした一連の動作は、すべてWebプログラマーが構築したプログラムによって実行されています。

このようなWebサイトを構築するためには、フロントエンド(ユーザーが操作するUI側)とバックエンド(実際の処理を行うサーバー側)の2つのプログラムが必要であり、Webプログラマーは両方の開発に携わります。フロントエンド側のプログラムは、Webサイトを閲覧するユーザーのためのプログラムで、ブラウザー上で機能します。一方、バックエンド側のプログラムは、ユーザーが入力したデータに基づいて処理を行い、その結果を出力してフロントエンドへ送る役割があります。両方のプログラムをWebプログラマーが正しく開発することで、Webサイトが正常に作動するようになり、ユーザーが快適にWebサイトを利用できるようになります。

Webプログラマーに必要なスキル

① コーディング(プログラミング)

Webプログラマーは、プログラミング言語を扱えることが必須になります。

1.JavaScript

Webプログラマーとして必ずマスターしておきたい言語は「JavaScript」です。JavaScriptは初心者にもおすすめのプログラミング言語です。JavaScriptのメリットは、動的ページが手軽に作れることです。例えば、ユーザーの投稿がすぐに反映されて表示が変わるインスタグラムなどのSNSでは、JavaScriptが使われており、効率よく開発するためのフレームワークも用意されています。比較的簡単なスクリプト言語で、文法が厳密ではないため、習得しやすいプログラミング言語といえます。

2.PHP

「PHP」はWebサイトで扱うさまざまなデータをWebサーバー上で管理するためのプログラミング言語です。PHPのプログラムは、ユーザーから直接見えないWebサーバー側(バックエンド)で動作します。文法は比較的シンプルで、初心者でも習得しやすい言語です。

3.Java

「Java」は汎用性が高く、世界中で幅広く利用されているプログラミング言語です。大規模なシステムの開発に適しています。開発の生産性向上を図るオブジェクト指向型言語のため、習得の難易度はやや高いですが、IT業界では昔から高いシェアを誇っており、どこでも通用するお勧めの言語です。JavaScriptと名前は似ていますが、互換性はありません。

② サーバーやデータベースに関する知識

Webサービスで利用するデータは、バックエンド側のWebサーバーやデータベースに保存されるため、Webプログラマーには、サーバーやデータベースに関する最低限の知識が必要です。

例えば、WebサーバーであればApache、Nginx、Cloudflare Serverが有名なので、これらの基本的なWebサーバーの設定を覚えておくと役立ちます。

③ クラウドに関する知識

近年は自社の施設内にサーバーを設置し自社運用するオンプレミスではなく、まずクラウドの利用を優先的に検討する「クラウドファースト」という考え方が企業や組織内で浸透しており、クラウド環境でアプリケーションなどを提供するWebサービスが増えています。

クラウドは、オンプレミスに比べて初期コストを削減しやすく、開発スピードも速められるというメリットがあります。また、ITリソースの調達も容易で、Webサービスでキャンペーンを実施するような場合にトラフィックが急増しても、一時的にキャパシティを増やして対応できます。

クラウド環境での開発に対応するためにも、AWS(Amazon Web Services)、Microsoft Azure、GCP(Google Cloud Platform)の3大クラウドサービスに関する知識を身につけておくこともお勧めです。

④ ビジネススキル

Webプログラマーは、プログラミングだけできれば良いわけではありません。ビジネスパーソンとしての基本的なスキルも重要です。

例えば、バグを修正した際にはその内容や詳細をドキュメントとして記録しておく必要があります。ドキュメントはほかの担当者も閲覧し、サービスの運用・保守を続けていく上で重要な資料になるため、わかりやすく作成する必要があります。

また、コミュニケーション能力も大切です。仕様書どおりにプログラミングを行うだけでなく、疑問点などがあればしっかり確認し、認識のずれをなくした上で、よりよい成果物を作る必要があります。

Webプログラマーの収入目安

厚生労働省の「職業情報提供サイト(日本版O-NET)」<愛称:job tag>によると、「プログラマー(Webプログラマー)」の平均年収は557.6万円となっています。年齢別の平均年収を見ると、20~24歳で341.48万円、25~29歳で453.91万円、30歳~34歳で512.63万円と上がっていき、50~54歳で732.17万円と最も高くなります。

ただ、一般的にIT業界は年収の幅が大きいとされています。特にWebプログラマーはクリエイター系の職種になるため、勤務先の規模やスキルによってさらに大きく変動します。そのため、平均年収が1,000万円を超えるWebプログラマーも存在しています。

Webプログラマーになる方法

Webプログラマーになるには、プログラミングについて学ぶことが必須になります。ここでは、2つの勉強方法についてご紹介します。

独学で勉強する

経済的にあまり余裕のない方、特に学生の皆さんは、新たに専門学校などに通うのは現実的ではないかもしれません。独学なら、自分の好きなタイミングやペースで勉強でき、費用も書籍などの教材代のみのため、手軽に始められます。

ゼロから始める方にとっての最初のハードルは、幅広いプログラミング言語の中から、どれを学習するかを選ぶことです。悩んだ場合はWebアプリケーションや業務系システムなど多方面で使われており、汎用性の高いJavaがおすすめです。Javaは歴史のある言語なので、参考文献も多く、比較的勉強しやすいといえるでしょう。

スクールに通う

プログラミングが学べるスクールに通って勉強する場合は、受講料などがかかるため独学よりも費用がかさんでしまうデメリットがあります。しかし、プロのインストラターが指導してくれるため、問題や疑問をすぐに解消することができ、挫折することなく学びやすいといえます。

スクールを選ぶ際は、さまざまな分野を幅広く学べるスクールよりもITやプログラミングに特化したスクールを中心に検討することがおすすめです。現場で実際に必要となるノウハウを学べるため、入社後に即戦力として活躍できる可能性が高まります。

Webプログラマーのキャリアパスとは

新卒で入社した場合も経験を積むことで、さまざまなキャリアパスを選択できます。新入社員研修などを通じてまずはプログラミングの基礎を習得し、実務のなかでWebサイトを制作できるようになることから始めます。その後、実務経験を通してスキルを磨いていきましょう。

Webプログラマーからのキャリアパスで最も一般的なのが、PL(プロジェクトリーダー)、PM(プロジェクトマネージャー)になることです。経験を積み、少しずつ業務の上流工程を担当するようになり、一つの区切りとして到達するのがPMです。PMは、プロジェクトの計画から、予算や工数の見積もり、要員の確保などプロジェクト遂行に必要な調整を担当します。技術的な知識はもちろん、業務や業界に関する知識、交渉力なども必要になります。

一方、現場のWebプログラマーとして技術を極める道もあります。高い技術力や豊富な開発経験を活用し、特定分野のスペシャリストを目指す場合に考えられるのが、システムエンジニア(SE)です。SEは、コーディングなどの下流工程から、システムの基本設計や要件定義、顧客折衝やマネジメントまで幅広く担当します。

ほかにも、ネットワークやサーバーなどのインフラの設計を担当するインフラエンジニアや、データベースの設計を担当するデータベースエンジニアなど、Webプログラマーから派生する職種は数多く存在します。

Webプログラマーは将来性が高い

世の中のIT化の流れはとどまることなく、加速し続けています。企業も、AIやIoTなどのテクノロジーを活用することで業務の効率化や自動化を図っており、経営環境の変化のなかで、迅速な対応を求められています。

経済産業省が2021年に発表した「我が国におけるIT人材の動向」には、東京のIT企業へ人材が集中し、地域のデジタル化を推進するIT人材の不足が課題とあります。また、経済産業省が公表している「IT人材需給に関する調査」によると、IT 需要が今後拡大する一方で、2030年には、最大で約79 万人もの人材が不足する可能性があると試算されています。IT業界は今後も人手不足が加速すると考えられ、Webプログラマーの需要がさらに高まっていくことが予想されます。

Sky株式会社でWebプログラマーを目指すには

Sky株式会社では、開発職の新卒採用を実施しています。民間企業や自治体、学校、医療機関などに向けた自社商品の開発に携わっていただきます。また、受託開発ではReact / Vue.jsを用いたフロントエンド開発から、Java / C+ / Pythonを用いたバックエンド開発まで幅広い技術分野に対応。AWSやAzureをはじめとしたクラウド上での開発に加えてサービス選定や構成検討などに携わることも可能です。

まと

ここまで、Webプログラマーの仕事内容や求められるスキル、将来性、Webプログラマーになる方法についてご紹介しました。IT業界においては、アプリケーションやシステムの需要は伸びている一方で、プログラミングができるIT人材はまだまだ不足しています。そのため、多くの企業が拡充を急いでいる職種であり、資格やマネジメント能力を身につけていくことでキャリアアップを目指すこともできます。Webプログラマーを目指している方にとって、この記事が少しでも参考になれば幸いです。

Sky IT TOPICS編集部

Sky IT TOPICS編集部は情報セキュリティやIT運用、テクノロジーに関する最新の動向、弊社商品の情報を発信しています。
Sky株式会社は、家電のシステム開発を手掛けたのをきっかけに、デジタル複合機やカーエレクトロニクス、モバイル、情報家電、さらに自社商品として教育分野における学習活動ソフトウェアや、公共・民間向けクライアント運用管理ソフトウェアなど、幅広い分野でのシステム開発を展開しております。